それは更年期のサインかもしれません|40代・50代女性の不安感の正体と対処法
「何もないのに不安」「急にドキッとする」…その正体がわからず怖くなるあなたへ
- 夜になると不安が強くなる
- 心臓が急にドキドキして落ち着かない
- 胸がざわざわして、このまま倒れるのではと怖くなる
- 病気なのか、更年期なのかわからない
40代後半〜60代の女性にとても多い状態です。
結論を先にお伝えします。
こうした不安感・動悸・ざわざわは、
多くの場合「更年期に伴うホルモン変化と自律神経の調節変化」が関係しています。
性格の問題でも、気の持ちようでもありません。
更年期の不安感・動悸が起きる医学的な理由
① 女性ホルモン(エストロゲン)の低下
更年期には、女性ホルモンの一つであるエストロゲンが大きく揺らぎながら減少します。
エストロゲンは、感情や自律神経の調整に関わる脳(視床下部)に影響を与えます。
この変化により、
- 不安を感じやすくなる
- 動悸や発汗が起きやすくなる
- 気分が安定しにくくなる
といった症状が現れることがあります。
出典
日本産科婦人科学会
https://www.jsog.or.jp/modules/public/index.php?content_id=99
② 自律神経のバランスが崩れやすくなる
エストロゲン低下は、自律神経の切り替えにも影響します。
その結果、
- 安静時でも動悸を感じる
- 実際には危険がないのに不安が強くなる
- 体が常に緊張状態になる
といった反応が起こりやすくなります。
出典
日本女性医学学会
https://www.jmwh.jp
③ ストレス反応が強く出やすくなる
自律神経の乱れにより、
ストレスに関与するホルモン(アドレナリンなど)が過剰に働くことがあります。
これが
「理由のない不安」「胸のざわつき」「息苦しさ」
として自覚される場合があります。
出典
厚生労働省 e-ヘルスネット
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-01-003.html
【重要】病気との見分けについて
医療機関で 心臓・甲状腺などの器質的疾患が否定された場合、
これらの症状は更年期に伴う自律神経症状であるケースが多いとされています。
ただし、以下の場合は必ず医療機関を受診してください。
- 動悸が長く続く
- 胸痛や息切れを伴う
- 日常生活に支障が出ている
- 症状が悪化している
今日からできる「医学的に妥当な」対処法(補助的ケア)
※以下は治療の代替ではなく、日常生活での補助的対策です。
① 深呼吸によるリラクゼーション
深呼吸は副交感神経を優位にするとされ、不安時のセルフケアとして用いられることがあります。
出典
厚生労働省 e-ヘルスネット
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-01-001.html
② 体を冷やさない生活
冷えは自律神経症状を悪化させる要因の一つです。
- 白湯を飲む
- ぬるめのお風呂に入る
- 冷房対策をする
③ 睡眠リズムを整える
睡眠不足は不安感を強めることが知られています。
- 就寝・起床時間を一定にする
- 寝る前の強い光を避ける
出典
厚生労働省 e-ヘルスネット
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-01-002.html
栄養について
鉄欠乏などの栄養状態の問題が
動悸や倦怠感に関与することはありますが、
更年期の不安感の直接原因と断定することはできません。
気になる場合は、自己判断せず医師に相談することが重要です。
出典
厚生労働省
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/metabolic/m-05-001.html
まとめ|不安感は「更年期という体の変化」によるもの
- 更年期の不安感・動悸は
ホルモン変化と自律神経調節の影響 - 性格や気持ちの弱さではない
- 多くは一過性だが、強い場合は医療機関へ
- 日常生活の調整は補助的対策として有効
あなたが今感じている不安は、
「体が変化しているサイン」 かもしれません。

